暦年課税制度の生前贈与加算が死亡前7年に延長

 暦年課税は生前贈与で年110万円までが非課税となり、110万円を超える分に課税する仕組みである。ただし、贈与した金額が年110万円以下の基礎控除の範囲内でも、死亡日以前3年間に贈与した財産は、相続の時に相続財産に持ち戻すことになっていた。この3年の期間が2024年から7年に延長されることになった。延長した4年間に受けた贈与は総額100万円を差し引いた金額を相続財産に含めて相続税を計算するようである。

 これにより一層早めの相続対策をする方たちが増えそうである。相続対策はできるだけ早くした方がいいと常々クライアントに語っている私としては、早めに対策をする方たちが増えるのはいい事だと思う。なぜ早めの相続対策が必要なのかは税金面からだけでなく、様々な理由からである。この理由については、次回以降で語っていこうと思う。

 ※税金に関する個別的なご相談は税務署若しくは税理士にお問い合わせください。